【取材】新卒でスタートアップ→25歳で子会社社長に!ミツカルプロ加藤代表に学ぶキャリア戦略

「新卒でスタートアップに挑戦するのは正解なのか?」この問いに答えるべく、税理士業界特化の人材紹介・採用支援事業を展開する「株式会社ミルカルプロフェッショナル」の代表取締役、加藤慧大さん(25歳)にお話を伺いました。
駒澤大学を卒業後、新卒でスタートアップに飛び込み、わずか2年で子会社社長に就任した加藤氏。その挑戦の軌跡から、スタートアップでのキャリア形成のヒントを探ります。

加藤慧大氏:Xアカウント
株式会社ミツカルプロフェッショナル代表取締役。
駒沢大学卒業後、株式会社ミツカルに入社し、25歳にして子会社代表を務める。
お酒と読書とビリヤードと釣りが趣味。
学歴コンプレックスからスタートアップが選択肢に
―大学時代から就活の流れを教えてください。
加藤氏:大学では経済学部の商学科に所属していましたが、特に目立ったスキルや成果があったわけではありません。ただ、就職活動では「普通の選択肢は選びたくない」と強く思っていました。
僕は駒澤大学という、いわゆる中堅クラスの大学出身です。周囲の友人たちは安定した中小企業や大手企業を目指していましたが、その道には魅力を感じられませんでした。
「もっと挑戦的な環境に身を置きたい」「小さい組織で裁量を持ちながら働きたい」という逆張り的な気持ちが強かったんです。
それで、スタートアップやベンチャー企業を中心にエントリーを進めました。
スタートアップに新卒入社した理由
―150社以上にエントリーしたとのことですが、その中で現在の会社を選んだ決め手は何だったのでしょうか?
加藤氏:確かに、かなり多くの会社にエントリーしました(笑)。特に新卒であっても裁量権を持たせてくれそうな企業を探していました。
その中で親会社の代表(※株式会社ミツカル代表取締役の城之内氏)と出会い、「2030年までにグローバル企業を目指す」というビジョンに強く惹かれたんです。
正直、税理士業界には特に興味があったわけではありませんでしたが、「この人のもとで働いてみたい」と思えたことが決め手になりました。
税理士業界そのものには最初、特に興味があったわけではありませんでしたが、代表のビジョンや情熱に引き込まれました。「どの業界で働くか」というより、「誰と働くか」を重視していたのだと思います。
画像出典:親会社「株式会社ミツカル」代表取締役の城之内氏|企業公式サイト
―入社当初はどのような仕事をされていましたか?
加藤氏:実は、入社前に数ヶ月ほどインターンを経験していたんです。
当時は会社全体で新しい事業部が立ち上がったばかりで、何をすればいいのかさえ明確ではありませんでした。
そのため、最初の数ヶ月は既存のビジネスマッチング事業でテレアポを行うなど、いわゆる雑用からスタートしました。
朝8時半から深夜24時まで働き詰めで、帰宅して寝るだけの生活が1年以上続きました。
友達のラインも自主的にブロックして、隣の芝が青く見えない環境を自分で作っていたと思います。
その時期は、自分が選んだ道に不安を感じることもありましたが、代表の掲げるビジョンに向けて自分ができることを積み重ねることだけを考えていましたね。
周囲から「ただのブラック企業」と言われることもありましたが笑。
―友人のラインをブロックするほどのストイックさ…
そのような状況で、どのようにモチベーションを保っていたのですか?
加藤氏:正直、最初の数ヶ月間は「自分の選択は間違っていたのではないか」と悩むこともありました。
ただ、そのたびに「なぜスタートアップを選んだのか」を自問しました。
また、代表や先輩たちの高い基準に触れることで、自分もその基準に追いつこうという気持ちが芽生えました。
大事なのは「何くそ根性」です笑。
スタートアップで得られる成長とは
―スタートアップで働く中で、どのような成長を感じましたか?
加藤氏:入社当初は、「自分が代表だったらどうするか」を考えて動いていました。
子会社の代表に就任してからは、代表の考えをどう事業に反映させるかを自分で決断する場面が増えましたね。
その結果、自分なりの意思決定の軸も徐々に培われたと思います。
―高い目標を課された時は、どのように向き合いますか?
加藤氏:目標に対して特別なことを考えるというよりも、「やるしかない」というスタンスで取り組んでいます。
入社直後から「目の前の課題に全力で挑む」という姿勢を徹底してきました。その繰り返しで、自然と高い基準値に順応していったという感覚があります。
スタートアップの選び方と働き方のコツ
スタートアップにはやりがい搾取の問題も指摘されていますが、スタートアップ企業の選び方についてもご意見伺えますか?
加藤氏:確かに、「やりがい搾取」と言われるようなスタートアップもあります。
学生や若い社員に過剰な負担をかけるだけで、適切な評価や待遇が伴わないケースも見てきました。
僕自身も、新卒でスタートアップを選ぶときはそうした点が心配でした。
特に、面接の段階で経営者がどのようなビジョンを持っているのか、社員にどの程度の裁量を与えているのかをしっかり見極めることが重要だと思います。
また、スタートアップの規模やフェーズも重要です。
50~100名規模になると、中小企業のような運営になる場合もあります。
一方、10名以下のスタートアップでは、一人一人に求められる裁量が大きく、より多くの挑戦ができる環境だと思います。
―なるほど。たしかに10名以下のほうが、柔軟に動きやすそうですね。経営者のビジョンで判断するのも参考になりそうです。
しかし、誰もが加藤さんのように活躍できるわけではないと思います。
スタートアップに就職して、成長するために大切な要素は何でしょうか。
加藤氏:素直さとガムシャラさが大切です。
特に、学生時代に悔しい経験をした人や、何かしらのコンプレックスを持っている人は、その気持ちをエネルギーに変えて成功しやすいと思います。
2030年に向けたビジョンと個人のキャリア
―会社としての今後の目標を教えてください。
加藤氏:2030年までに200社以上のグループ会社を設立し、グローバル展開を目指しています。そのためには、次世代の経営者を多く輩出する必要があります。
代表取締役のポストはまだまだ空いているので、起業に興味のある方・圧倒的に成長したい方はぜひ一緒に働きたいですね。
<株式会社ミツカル採用サイトはこちら:https://mitsukaru-pro.co.jp/recruit/>
―ありがとうございます。200社のグループ企業には夢がありますね。
加藤さん自身の今後の目標などはありますか?
加藤氏:個人的には、現在の仕事を通じて得られる「経営の疑似体験」が将来のキャリアにとって大きな財産になると感じています。
いずれは自分自身で新たなビジネスを立ち上げてみたいという思いもあるので、子会社社長というポジションを最大限活かしていきたいですね。
キャリアに悩む人へのメッセージ
―最後に、キャリアに悩む人やスタートアップを目指す学生にメッセージをお願いします。
加藤氏:スタートアップは、裁量権が大きく、自分の可能性を試せる環境です。
ただし、それには覚悟が必要です。環境が厳しい分、自分を追い込むこともありますが、そのプロセスが大きな成長につながります。
また、会社を選ぶ際には、経営者のビジョンをしっかり確認してください。自分がそのビジョンに共感できるか、そして裁量権が与えられる環境かどうかが鍵だと思います。
「挑戦することが怖い」と思うかもしれませんが、怖いからこそ、それが成長につながる証だと思います。ぜひ、覚悟を持って挑戦してください。