生成AIといえば「ChatGPT」が有名ですが、まだまだ出来ることは限られています。
・自分の仕事にどうやって活かせばいいの?
・海外のAIサービスは使うの怖い
そんな方に持ってこいのサービスがAI搭載のスライド自動生成サービス「イルシル」です。
2023年9月にChatGPT-4も搭載され、さらに精度も上がっているとか..!?
本記事では、著者が実際に「イルシル」に会員登録&有料プランをトライアルし、使用感をレビューしていきます。
「イルシル」を実際に使っている方のレビューや、最新情報についてもご紹介していきます。
監修者:塚本航大(つかもとこうだい)
関西大学、外国語学部卒業。アライドアーキテクツ株式会社(証券コード:6081)、トランスコスモス株式会社(証券コード:9715)を経て、alpenglow株式会社を2023年8月に創業。
保有資格:TOEIC810(2023年1月時点)、Webディレクター検定(2022年)など。
Xアカウント:https://x.com/bradlizkodai
日本発スライド生成AIサービスの「イルシル」をレビュー
「イルシル」は、渋谷のスタートアップ株式会社イルシルが開発しているChatGPT搭載のスライド自動生成サービスです。2022年の7月にベータ版が公開され、2024年5月にはなんと総ユーザー数5万人を突破!
参照:総ユーザー数5万人突破記念!日本人向けのAI搭載スライド自動生成サービス「イルシル」先着100名様限定キャンペーン|PRTIMES
「イルシル」の強みは、日本人向けの操作性になっている点です。
海外のAIサービスにありがちな変な日本語もありませんし、本当にパワーポイントのような操作感なのですぐに慣れると思います。
デザインスキルがなくても、使いやすいテンプレートが1,000種以上用意されているのも嬉しいポイントでした。
「イルシル」の価格|無料でも使える?
2024年9月時点での「イルシル」価格プラン表です。
無料でも利用できたので、ぜひ一度試してみてください。
プラン | フリープラン | パーソナルプラン | ビジネスプラン |
月額料金 | 無料 | 1,680円/人(税抜) | 2,980円/人(税抜) |
外部データ出力 | ー | PDF/PPTX可 | PDF/PPTX可 |
スライドショー時にイルシルロゴ | 表示 | 非表示 | 非表示 |
メンバー招待 | 不可 | 不可 | 無制限 |
作成可能ドキュメント数 | 3個まで | 無制限 | 無制限 |
同時編集機能 | ー | ー | ◯ |
マイフォルダ/制限付きフォルダ機能 | ー | ー | ◯ |
構成AI生成で入力可能な文字数 | 1,600文字 | 3,000文字 | 10,000文字 |
自社テンプレート登録 | ー | 別料金 | 別料金 |
カスタマーサポート | ー | ー | 別料金 ※トライアル期間中は無料 |
支払い方法 | ー | クレジットカード | クレジットカード/請求書 |
トライアル期間 | ー | 2週間 | 2週間 |
他のスライド生成AIツールについても、以下の記事にまとめていますので、是非チェックしてみてください。
「イルシル」の契約期間の縛りはある?
結論、「イルシル」に現段階で契約期間の縛りはありませんでした。
実際に、有料のパーソナルプランのトライアルプランを契約しようとすると、以下の規約が表示されました。
・トライアル期間は2週間です
・トライアル期間中は無料でパーソナルプランの機能が使用できます
・トライアル期間終了後、自動的にパーソナルプラン(税抜¥1,680/ユーザー)に移行します
・ユーザー数が増加すると、次回支払日までの料金が日割計算で即時請求されます
・ワークスペース名を設定するとインボイス対応の請求書を発行することが可能です
・解約はユーザー設定からいつでも可能です
カード情報の入力はしないといけないので、いったん無料で使いたい方は、2週間経過前に忘れずにサイトに訪れるようにしてください。
「イルシル」の使い方
今回は、「イルシル」のパーソナルプラン(月額1,680円税抜)を実際に著者が契約し、使ってみました。
有料プランとの大きな機能的差異はありませんので、まずは無料でも使ってみてください。
・構成時の文字制限があるかどうか(無料だと1,600文字、有料だと3,000文字〜)
・ロゴの表示有無
・パワポ出力ができるかどうか(無料はNO)
まずは「イルシル」にログイン
サービストップページの「無料で始める」もしくは「ログイン」をクリックしてください。
ログインは、Googleアカウント・Microsoftアカウント、もしくはメールアドレスで登録できます。
初回ログイン時は、質問に回答していきましょう
初回ログイン時は、役割や業界、チームの規模などアンケートに回答する必要があります。
イルシルのサービス向上目的以外に使用されることはないのでご安心ください。
AIを使ってスライドを制作する|まずは構成から
「イルシル」トップ画面にいくと、「AIスライド生成」と「スライド新規作成」というメニューが表示されています。
まっさらの状態からいつものようにスライドを新しく作りたい方は「スライド新規作成」をクリックしてください。
AIを使いたい方は、「AIスライド生成」を選択しましょう。
「AIスライド生成」をクリックすると、下記のようなチャット画面が表示されます。
「メモからスライドを生成」は、文字通りGoogleドキュメントやWordでまとめておいた文章から、スライド構成を考えてくれます。議事録などをアップロードすると便利かもしれませんね。
今回は「キーワードからスライドを生成」を使ってみましょう。
キーワードからスライドを生成
「キーワードからスライドを生成」を選択すると、次に「プレゼンテーションのタイトルはどのようなものにしますか?」というメッセージが送られてきます。
ここでは例にならって、「生成AI研修サービスのご紹介」と、タイトルを入力してみました。
文章を打っている途中でEnterキーを誤ってクリックしても、メッセージが送信されないのが地味に嬉しいポイント..!
※以前、こちらの記事で紹介したGamma AIというスライド生成AIでは、何度か間違って送信しちゃいました…
次に、「スライドの中に含みたい内容はありますか?」というメッセージが届きます。
文字数は、無料版で1,600文字まで入力可能です(下記画像では、パーソナルプランなので3,000文字になってます)。
後から文章の追加もできるので、いったん項目だけ入力してみました。
※ちなみに、ChatGPTやClaudeを使ってこの内容も考えてもらうと楽です笑。
プロンプト例:生成AI研修サービスのご紹介というタイトルのプレゼンテーションを作成しています。
プレゼンテーションの中で紹介するべき内容を具体的に記載してください。
すると、先ほど入力した内容をもとに、スライドの構成が一覧で表示されます。
一瞬で全16ページの構成内容を考えてくれました。
いざ資料を作る際に、全体から入らず1ページずつ凝って作っちゃう人には有難い機能ですね…
タブ切り替え型の画面になっており、左側は「スライドのテキストを編集」、右側は各スライドの内容を決める「AIへの指示を編集」できるようになっています。
※下記画像は、比較しやすいように両画面をスクリーンショットして加工しています。
今回は、何も編集せずに進んでみましょう!
と、ここで注意点!!!
「イルシル」スライド生成前の注意点(絶対に読んで)※2024年9月時点の仕様です
本画面の右上にいくつかボタンが表示されていると思います。
そのうちの「ドキュメント編集画面」をクリックすると、「ドキュメント編集画面 or 構成生成AI画面」が選べるようになっているのですが….
「構成生成AI画面」を選択すると、さっきのチャット画面(文字制限1600〜3000のところ)に戻ってしまいます..!
初見で間違って押しちゃうとビックリすると思いますが、もう一度同じ箇所(構成生成AI画面)をクリックすると、ドキュメント編集画面に戻れるのでご安心ください。
二つ目の注意するボタンが、「構成作成をスキップしてスライド作成画面に進む」です。
こちらをクリックすると構成などを一切反映させない、まっさらなプレゼンテーションが出力されます。
もちろん、こちらも戻ることは可能なのですが、初見だと焦るかもしれません。
三つ目の注意してほしいボタンが、「スライドに反映」です。
「スライドに反映ボタン」をクリックすると、以下のように各構成のタイトルと画像だけが表示されたスライドがたくさん生成されてしまいます。
後から文章を自分で追加したり、デザインを大きく変更したい方は、問題ないと思いますが、「AIでサクッと資料タタキ台作りたい」という方は注意しましょう。
「間違えてクリックしちゃった…!」という方もいるでしょう。ご安心ください。
画面右側にある「入力モード切替」をクリックすると、先ほどの画面に戻れます。
ただ、もうひとつスライドを生成することになるので、無料プランの方はご注意ください。
※無料プランはスライド3つまでの制限があります
基本的には、「テキストをAI生成」ボタンを選択するのがオススメ!
ちなみに、「テキストをAI生成」ボタンをクリックすると、以下の画面がモーダル(ポップアップみたいなもの)で表示されます。
各スライドにあった文章を考えて生成してくれるということですね。
そして、生成された文章がこちら▼
もちろん、文章の編集もこの画面で自由にできます。
問題なければ、左上の「スライドに反映」をクリックしましょう。
すると、以下のような画面が表示されました。
きちんと図解まで作ってくれるのが有難いですね。
スライドの下に「文章から提案」「テンプレート」「ワークスペース」と3つのタブが表示されています。それぞれの使い分けはこちらです。
文章から提案 | 右側に入力された文章をもとにデザインを提案してくれます |
テンプレート | あらかじめ搭載されているデザインテンプレートです |
ワークスペース | 自社オリジナルのテンプレートを登録して使用します |
「文章から提案」に何もデザインが表示されない!という方は、テンプレートのデザイン絞り込みを無くしてみてください!
もっと図解を追加したいという方は、図解生成AIの「Napkin AI(ナプキンAI)」を使うのがおすすめです。
図形やグラフ、イラスト素材、デザインパーツを埋め込む
「イルシル」には、パワーポイントのように図形・グラフを追加できる機能が搭載されています。
また、イラスト・写真素材もあらかじめ多数搭載されているため、他サイトから取得する必要はありません。
アニメーションも追加できますが、現状では「フェード(ふわっと表示させる)」のみとなっています。
ちなみに、「テーマ」をクリックすると、色や文字の一括変更も可能です。
企業のブランドカラーも一瞬で反映できるので、是非使ってみてください。
終わったら、画面右側の「共有」をクリックし、スライドショーを開始したり、PowerPointで書き出してみましょう。
※パワーポイントでの書き出しは、有料版のみ
「イルシル」の評価は?SNSやサイトから集めてみました
スライド自動生成AI「イルシル」は、すでに総ユーザー数5万人を突破しており、X(旧Twitter)でも話題になっています。実際に投稿されている口コミや評価を引用・紹介していきます。
(※)X投稿の引用は、掲載許可を取得しております。
スライド作成のノウハウとAIのサポートで作業時間を削減
・良いポイント
イルシルを利用することで、スライド作成の作業時間が減少し、内容を考える時間をつくることができました。
良いポイントは、
・スライド作成ノウハウがつまったUI
・文章をもとにスライドデザインを提案
・AIの文章生成機能による時間短縮
です。
イルシルでは、スライド作成時のデザインやカラーを一括で設定できるだけでなく、スライド内容の文章入力のカテゴライズなど、スライド作成のノウハウがつまったUIがあります。
そのため、スライドのデザインや文章を考える時間を削減することができました。
また、文章に合わせてスライドデザインを提案してくれるだけでなく、AI生成機能を利用することで文章からタイトルや内容などにまとめてくれます。
・改善してほしいポイントスライドのテンプレートがビジネスに特化しています。テンプレートをさらに増やしていただけたらと思います。どのような課題解決に貢献しましたか?どのようなメリットが得られましたか?
ブログの文章をスライドで提供したいと考えていたところ、イルシルを知りました。
イルシルのAI生成機能を利用し、ブログの文章からスライドの文章へ変換することで、スライド作成時間が大幅に削減できました。
・検討者へお勧めするポイントイルシルは無料ではじめることができます。UIもわかりやすいため、学習コストもあまりかかりません。一度、無料ではじめてみてはいかがでしょうか。
最後に:「イルシル」は神ツールでした
本記事では、実際に「イルシル」を契約し、使い方を徹底解説いたしました。
操作の煩わしさはほとんどない上、不明点があっても画面右下のチャットボットからいつでも質問できるようです。
当然、評判はポジティブなものばかり…!
Microsoft社のCopilotを搭載したパワーポイントや、Googleスライドも勿論便利だと思いますが、国産のスライド生成ツールだけに引き続き応援していきたいですね!